【レッスンブログ】柔軟性が「運動能力」を格段に引き上げた一例

あなたが何か運動かスポーツをこれから本格的にスタートするのなら、そのモチベーションと同じくらいの熱量を「柔軟性」に注いでください。柔軟性は、ほぼ全てのスポーツや運動のパフォーマンスを高めてくれますし、ケガで中断するリスクも少なくなります。

今回は1moreパーソナルトレーニングで柔軟性回復に取り組んでいるクライアントのお話をしながら、なぜ柔軟性に注目した方が良いのかを説明していきます。

柔軟性が「運動能力」を格段に引き上げた一例

「柔軟性を回復させたい」
こんな目的で、パーソナルトレーニングを受けられている男性のお話をします。

この方は昨年還暦を迎えられましたが、こよなく愛するゴルフでは今年、ドライバーで過去最高の飛距離を出したそうで、嬉しそうに話してくれました。

熱心にストレッチを始めてから、若い時よりも今が一番ボールが飛ぶそうです。自分よりもずっと若い人たちとホールを周っても、飛距離は誰にも負けていないことが自慢話の一つになっているそうです。(※スコアもプロ並みです)

ちなみにこの方は、筋力トレーニング歴40年以上で相当な筋力の持ち主です。だから元々遠くに飛ばせるパワーは持っているのですが、柔軟性を高めたことで回転運動がしやすくなったのでしょう。

ゴルフの飛距離って、筋力が大事だと思われがちですが、実は柔軟性の方がずっと大事な要素。技術的なことを抜けば、飛距離を出すためのパワーは力×速度で決まります。

例えば同じ筋力の2人が同じ条件でティーショットしたら、スイングスピードが速い人の方が理論上では遠くに飛ばせるということですね。

この方のお話は柔軟性が上がったことで運動能力が引き上げられた良い一例です。

運動を楽しむためにも「柔軟性」に目を向けましょう

運動しないといけないと分かっているけど、体のあちこちが痛くて自信がない…。

こんな方は、「柔軟性回復」を最優先に筋力トレーニングを始めるのをお勧めします。柔軟性は、筋力・瞬発力・持久力・調整力と並び運動能力の機能の一つです。

この方は4年ほど前にスタートしてから、今日まで一貫して「ストレッチをメイン」を希望されてレッスンを行なっています。具体的なレッスン内容はペアストレッチが主で、随所にボールやマットでストレッチを行ってもらったり、ローラーやクッションで筋膜リリース的な対処をすることもあります。

固まった肩甲骨まわりは筋膜リリースやストレッチを入念に行いますが、ゴルフのパフォーマンスも上げてもらいたいので、股関節や腰部のストレッチングもトータルでケアしています。

鍛える方に目がいきがちで、その後のストレッチをおろそかにしてしまう人は多いです。そしてそういう方に多いのが、腰痛や故障、姿勢の悪さです。
鍛える熱意と同じくらい柔軟性に目を向けてください。ストレッチに時間をかけることは、鍛える成果については遠回りのように見えて、実は成果を早めてくれます。

柔軟性アップが運動能力に与えるメリット

男性に多いのですが、筋肉を鍛えることに熱心になりすぎて、柔軟性を疎かにしている人、いますよね? ここでは柔軟性アップさせると運動能力にどのようなメリットがあるかを説明します。

メリット1 瞬発力やバワーが向上する

しなやかな筋肉は、瞬発的な動作や爆発的な動作のパフォーマンスを引き出します。弓でいうと、硬く伸ばすと切れそうな弦よりも、柔らかくしなやかな弦の方が、より速く、より遠く、より威力をもって射ることができます。相撲の力士は柔らかい股関節を持っているからこそ、立ち合いから爆発的に突進することができます。
あなたが何かスポーツに夢中になっているのなら、柔軟性に目を向けるべきです。

メリット2 筋肉量アップに貢献してくれる

筋肉の柔軟性があり、関節可動域が広いほど筋肉の運動量も上がります。筋肉を最大限に使えるということは、トレーニング負荷もより大きくなるということです。筋肉量アップを図りたいなら、柔軟性をアップさせ、可動域を広く使ってトレーニングしましょう。

メリット3 バランス力が向上する

筋肉が硬く、関節可動域が狭いと、動きが限定的になってしまいます。スポーツ動作のように不安定な動きをする場合、関節可動域の深くまで動きをコントロールできるほうが重心移動やバランスがとりやすくなります。バランスが求められる体操の選手の柔軟性能力をみれば、このメリットは明らかです。

メリット4 骨格の変形や神経痛を起こしにくくなる

柔軟性があるほうが、運動時の突発的なケガを起こしづらいというのはイメージがつきやすいと思います。日常生活でいうと、姿勢の歪みや神経痛は柔軟性と深く関わります。日常姿勢や偏った筋肉の使いすぎ、緊張などで、多くの人が筋肉を硬くさせています。これが拘縮を生んで、最悪、骨格の変形や神経痛に悩むことになります。

筋肉の柔軟性が適切で、血行のよい筋肉でいることが日常的な不調から無縁になる秘訣です。

ストレッチから運動を始めてみませんか?

何か運動を始めたいけど、体が硬くて自信がない。

姿勢が悪くて、体のあちこちが痛くて運動どころではない。

そんな方は、ぜひストレッチから始めましょう。柔軟性を取り戻すことで運動する自信が蘇ることってたくさんあります。自分にはどこの筋肉が硬くて、どんなストレッチをするのが良いのかを知りましょう。その上で、自分の興味のある運動を開始しましょう。その運動は、あなたの柔軟性がアップするにつれて、もっとパフォーマンスが上がり、楽しくなり、ケガも少なく長く楽しめるでしょう。

筋力トレーニングでいうと、柔軟性を目的とした筋トレであっても、ボディメイクやダイエットの効果も相乗的に高まるでしょう。柔軟性アップで関節可動域が回復するにつれて、姿勢がメンテナンスされるので、自ずと見栄えも良くなるでしょうし、関節の運動範囲が広がるので、ダイエットに必要な「運動量を増やす」ことにもつながるからです。

柔軟性って、ただ体が柔らかくなるだけではないのです。
スポーツで周りに差をつけるためにも、不調に強く健康な体で人生楽しむためにも、とても大切な運動機能です。

ぜひあなたの運動目的に加えてください。

1moreパーソナルトレーニング
パーソナルトレーナー 佐藤淳

1moreパーソナルトレーニングについてはこちら